Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
小野 正雄; 井口 裕介*; Bagum, R.*; 藤井 貴美夫; 岡安 悟; 江坂 文孝; 真下 茂*
AIP Conference Proceedings 973, p.476 - 481, 2008/03
遠心加速度場下における液体中のマクロ粒子やブラウン粒子の沈降に関する研究は数多くなされ、さまざまな分野に利用されている。数十万G以上の非常に強い遠心加速度場(以下、超重力場)では、前述の液体中のマクロ粒子やブラウン粒子の沈降だけでなく、固体中の構成原子(置換型原子)の沈降が可能になる。本研究グループでは、超重力場下での物質研究を行うために100万Gレベルの超重力場を高温で長時間発生することのできる超遠心機を製作し、超重力場下の合金や化合物等の原子の沈降や分子・結晶化学の研究を進め、これまでに幾つかの低融点合金にて固体中での原子の沈降を実現している。Mg-Cd系は規則不規則変態を起こす固溶系合金である。このMg-Cd合金(50:50at%)について超重力場実験を行った。実験条件は重力加速度は61万G、試料温度は融点以下の400C(100Cまで冷却後に遠心処理を終了)、実験時間は60時間であった。回収試料にはCd濃度が重力方向に増加する傾斜構造が形成されていた。また、XRDパターンには出発状態とは異なる回折ピークが見られることがわかった。現在詳しく調べている。
真下 茂; 井口 裕介*; Bagum, R.*; 佐野 智一*; 坂田 修身*; 小野 正雄; 岡安 悟
AIP Conference Proceedings 973, p.502 - 505, 2008/03
超重力場下では固体中でさえも原子の沈降が起こり、多成分系の凝縮物質では傾斜組成材料や非平衡相が形成される。われわれはこれまでに、Bi-Sb系やIn-Pb系等の固溶系において構成原子の沈降を実現している。本研究では、0.7mm厚の金属間化合物BiPb試料に関して超重力場実験を行った。実験後の試料には、微視的な構造に差異がある、目視でも確認できる4つの層状構造が形成されていた。最も重力場の弱い側となる層にはBi相の析出が見られた。中間の2層では組成の傾斜が見られ、XRDパターンより構造が異なっていることがわかった。このような多層構造による材料物性の特異性の発現(例えば特異な超伝導性など)が期待できる。
岡安 悟; 小野 正雄; 西尾 太一郎*; 井口 祐介*; 真下 茂
no journal, ,
重力場換算で地上重力の100万倍の遠心加速度場を発生できる装置(超重力場発生装置)を用いてBi-Pb合金(モル比3:7)を130Cで100時間遠心処理し、組成が重力場方向に傾斜した材料を作製した。重力場処理後の試料は光学観察で明確に4層に分かれている。中の2つの相では組成が傾斜している。4K, FC10mTの条件下で磁束量子観察を行うとこのうちの一方の領域では磁束量子が存在せず、第1種超伝導体のように振る舞うことがわかった。磁束量子のピン止め力や超伝導凝集エネルギーが組成ごとに異なるために生じていると考えられる。微小ホール素子による局所磁化測定の結果、この領域では磁束のピン止め力が弱いことが明らかになった。こうした違いは結晶状態の違いに起因するものと考え、局所的な結晶構造測定を始めている。ピン止めと結晶構造との関連について議論する。